弊社は六本木ヒルズのような場所ではなく、ただの貸しビルなので部外者は入りたい放題。
なので素性の知れない飛び込みの営業サンがよくいらっしゃいます。
私がいる開発部と受付は別のフロアにあるのですが、何故か知りませんが飛び込みの営業
サンは受付ではない開発部によく来ます。
そうなると私の席が入り口に一番近いので、私が対応しなければならず面倒臭いことこの
上ない。言うことは「受付は6Fですので、そちらへお願いします」というだけなのです
が。
そんな今日も飛び込みの営業サンが来ましたよ。
なんかニタニタした営業スマイルが激しく気に入らなかったのですが、彼らも相手にされ
ないこと前提で来るはずだから精神的にキツイだろうなぁ、と一応同情します。
しかしデスマーチになりかけの時期(例えば今日とか)に来られると、
「こんなときに来るんじゃねぇ!このクソ野郎がっ!!」
などと凄まじい形相で対応してしまうことがあります。
飛び込みさん、すみません。
飛び込みさんは「私は○○と申しますが、今キャンペーンをやっておりまして、こうやっ
て回らせて貰っています」という口上から入る方が多い。
しかし今日の飛び込みさんは「失礼しまーす」と来るなり、
「社長様は何階におられますでしょうか」
と、きた。
思わぬフェイント攻撃に思わず
「……え…と、6F……ですけど……」
と答えると、
「そうですか、失礼しました」
飛び込みさんあっさり退却。
どうやら本当に社長に営業をかけにいくらしいです。
突然の出来事にキョトンとしていると、T先輩から早速メッセンジャー(※)が。
(※)IPメッセンジャーのこと。簡単に相手パソコンにメッセージやファイルを送る
ことができる。重宝してます。
T先輩「何者?」
刹那、私は初めて自分の失態に気付きました。
あの場では「社長の居場所を聞く前に、まずお前が名乗るべきだろう」と応対すべきだっ
たのです。まだまだ社会人として甘ちゃんです。
そのことをT先輩にメッセンジャーで送ると、
T先輩「あ、社長あてでしたか。」
随分と素っ気ない返事。
私「刺客だったらどうしましょう。」
叱責だと思っていたので調子に乗ってこう返信したら、T先輩からの返事。
T先輩「ぼさっとしてないで、手伝ってきなさいよ。」
らじゃー!!
大佐、これから任務を遂行してきます。
私がこう返信したことは言うまでもない。
弊社しゃちょーの人望っていったい……。