第1回 98エミュレータ(T98-NEXT)を動かす

PartII T98-NEXTの使い方(前編)

1.T98-NEXTの本体を置く

T98-NEXT公式サイトからダウンロードしてきたファイル(ファイル名:next_rb131.lzh(2007/11/18現在))を適当なフォルダに置きます。
ここではCドライブに「98Emu」というフォルダを作成して、その下に置くことにします。

ところで、このファイルの拡張子は「.lzh」という名前になっていますが、これはファイルがLZHという形式で圧縮されていることを示します。
このままでは使えませんので、ファイルを解凍する必要があります。

T98-NEXTファイル
fig 1.2 解凍すると下図のようなファイルができます
2.デバイスを設定する

解凍した結果、作成されたDEVICEフォルダにダウンロードしたデバイス用のファイルを解凍してコピーします。

デバイス用のファイル(ファイル名は2007/11/18現在)

  • KEY020205_B.LZH
  • mpu98.zip
  • RS232C020811.LZH
  • sound86_0630.lzh

これらのファイルを解凍した結果、作成された「.nhw」という拡張子のファイルをDEVICEフォルダに上書きでコピーします。
これらのファイルをコピーすることによって、お持ちのRS232C(シリアルデバイス)やプリンタがエミュレータ上で使えるようになります。

T98-NEXTデバイスファイル
fig 1.3 デバイスファイル一覧

Next.EXEファイルをダブルクリックします。

Next.EXEを実行
fig 1.4 Next.EXEを実行

T98-NEXTが起動しました。

T98-NEXTが起動した
fig 1.5 無事に起動しましたか?

次に先ほどDEVICEフォルダにコピーしたデバイスの設定をしましょう。
T98-NEXTの「デバイスマネージャ」タブをクリックします。

○がついているのが有効になっているデバイス、無印なのが無効になっているデバイスを表しています。
早速、無効になっているデバイスを有効にしましょう。
下図のように無印だった欄に○が表示されるはずです。

有効になったデバイス
fig 1.6 有効になったデバイス
3.まずは実行してみる

それでは!いよいよエロゲー (*´Д`)ハァハァエミュレータを早速実行してみましょう。
実行するには「電源」アイコンをクリックします。

…ピコッ!!

そう!この音、この音ですよ!!
このビープ音こそ「きゅーはち」の醍醐味。
このビープ音を聞いて、体中にアドレナリンが分泌されるのを感じない人間は98のエミュレータを使う資格なんてないのです!!

……嘘です。言い過ぎました。
とにかくビープ音が鳴って別ウィンドウが起動したはずです。
しかしすぐに「No System (T98-Next Internal Boot Loader)」という赤い文字が表示され、ピ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~などという鼓膜が破れんばかりのビープ音が鳴り響いているのではないでしょうか。

T98-NEXT
fig 1.7 ピ~~~~~~~~~~~~~~~

このビープ音はpc98に「pc98は起動したけど読み込むシステムファイルがないよ」と言われているのです。

ともかくこのまま画面を眺めていてもしょうがないので、エミュレータを終了させましょう。
終了させるには「終了」アイコンをクリックします。

4.HD(ハードディスク)イメージの作成

pc98のエミュレータをフロッピーディスクベースで動かしてもよいのですが、せっかくハードディスクをサポートしているのですから、pc98エミュレータが使用するハードディスクの領域を作成しましょう。

やり方は簡単です。
まずT98-NEXTを起動します。

次にDISKタブを選択して、「HD DRIVE」の「New」ボタンをクリックします(1、2のどちらでも構いませんが、ここでは1とします)。

「HD DRIVE」のNewボタンをクリック
fig 1.8 「HD DRIVE」のNewボタンをクリック

するとNEW HD IMAGEダイアログが出てきます。
このダイアログの設定欄にメガバイト単位で確保したい領域を入力します(デフォルトの値は80MBytes)。
ここで入力した容量がHDイメージファイルとして同じサイズで作成されます(700MBと入力すれば、700MBのファイルが作成されます)。

問題はどれぐらいの容量を確保するかなのですが、ここで調子に乗って4GB(約4000MB)などと入力するのはどうかと思います。
エミュレータがそこまで大容量のハードディスクをサポートしているか不明だからです。
そして筆者はpc98の実機を愛用していますが、昔購入した大容量540MBのハードディスクは一度も足りなくなったことはありません。

以上からCD-R1枚程度のサイズ(約700MB)にするのが無難かと思います。こうしておけば保存しておきたい場合にCD-Rに焼けますし。

確保したい領域を入力したら「START」ボタンをクリックします。

ここでは700MBytesとしました
fig 1.9 ここでは700MBytesとしました

次に保存するファイル名の入力を求められますので、適当なファイル名に入力します(ここではHOGEHOGE.NHDとしました)。

しばらくマターリ待つとハードディスクのイメージファイルが作成されます。作成が終了すると、HD DRIVEの欄に作成したイメージファイルのフルパスが表示されているはずです。

これでT98-NEXTの基本的な設定は終了です。
次からはpc98エミュレータに命を吹き込んでいきましょう!