■まえがき
羽田空港は朝6時前だというのに、たくさんの人で込み合っていました。
というか、今日は平日(金曜日)ですよね?おまいら会社行って仕事しる!
ところで今回の旅は、
祝卒業~1泊3日で沖縄を満喫する旅。
ミズノ氏は今年で博士課程を無事修了。
来年から正真正銘のミズノ博士として活躍することに。
一方の私は今年こそ○○○(←弊社名が入る)大学院(※)を卒業して、新しい世界へ旅立
つ予定。まぁつまるところ卒業の前借りみたいなものです(←無理矢理な理由)
(※)○○○(弊社名が入る)大学院・・・
弊社が標榜する売り文句の一つ。
入社して1年間は研修(勉強)なので、まるで大学院のようだ…というのがその内容なので
すが、1年間も研修などあるはずもなく、あえて大学院と呼ぶならば"授業"という名の下
に放置プレイが展開されているのが現実。
当初は「祝卒業~2泊3日、沖縄本島原付縦断の旅」という名のもとに2日間ひたすら原
付で沖縄本島を縦断する-というなんとも無謀な壮大な企画だったのですが、その後のす
ったもんだで今回のような旅に。
まぁ、社会人が旅行するにはよくある話。
しかし今回の旅も企画・進行は例によって博士論文も合格して毎日がヒマなミズノ氏。
彼と行った旅行には、こんな旅やあんな旅、はたまたこんな旅ばかりであることを考える
と、今回もいくらリゾート地沖縄と言えども普通に終わるわけがない。
(例によって私は今回も沖縄で何をやるかは聞いていない)
それでは。
思い出すだけで腹が立つ沖縄の旅~回想録のスタートです。
■第1回「花粉のない国へ!」
朝6時。
辺境に住む私は朝4時に起きて空港に向かいました。
ちなみに昨日は早く仕事を切り上げて帰る予定がとある事情により睡眠時間は3時間。
正直眠くてたまりません。
△ビックバードの近未来的な構造に驚愕
後から来たミズノ氏と合流した我々は早速搭乗口へ。
△慣れない荷物検査にアタフタする私(←恥)
平日にもかかわらず朝の飛行機は北海道行きと沖縄行きは満席状態、でも他はガラガラ。
というある意味とても分かり易い状況。
我々が乗る飛行機も例に漏れず満席状態。
我々を乗せた飛行機は無事、那覇空港に到着。
けれども正直沖縄の地に降り立ったという実感が湧きませんでした。
というのも、沖縄っ!!と言えば、晴れた空に青い海。わきあがる白い入道雲。美しい砂
浜にヤシの木、波と戯れる美女(?)…という景色が定番でしょう。
△いよいよ沖縄へ!
しかしせっかく沖縄に来たものの、残念ながら天候は限りなく雨に近い曇り空。
これまたお約束のギラギラ照りつける太陽は拝めませんでした。
しかし飛行機を出た途端、むわっとする湿気と気温を感じたのが唯一の沖縄らしさだった
のかもしれません。
空港の外にはレンタカー屋のバスが既に待機していました。
どうやら我々と同じ飛行機に乗っていて、レンタカーを予約した客をまとめてレンタカー
屋まで運ぶらしく結構な人数が乗り込んできました。
これまでは、
空港に到着
↓
レンタカー屋に電話
↓
ボロいワゴンがお出迎え(もちろん乗客は我々だけ)
というパターンしか経験していなかったので、今回の大量輸送には正直驚きでした。
さすがリゾート地は違います。
送迎バスの中は(恐らく)沖縄ムードを出すために沖縄民謡が流れていました。
メロディーが沖縄独特のアレです。
きっと選曲は運転手の趣味じゃなくて会社の業務命令なのでしょう。
いくら沖縄県民でもさすがに毎日、沖縄民謡は聞いていないと思われます。
「俺はD-51が聞きたいんじゃぁ!」
と心の中で絶叫しても恐らく叶わぬ夢。
…毎日聞いていたらどうにかなりそうです。
レンタカー屋に到着するや否や番号札を渡され、呼ばれるまで待つように言われました。
カウンター前の長椅子に腰掛け番号が呼ばれたらカウンターで受付。
まるで難民入国審査。
ちょっとこれはあんまりじゃないのか?
しかも店員があまりにものんびりしていて、我々の順番が一向に回ってきません。
新規の客の手続きをしている人が割り込みでレンタカー返却客の手続きをしているため、
進まないこと進まないこと。
私の隣に座っていたミズノ氏は若干苛立った様子で
「もう予定より15分遅れなんだけど…」
とボソリ。
…っていうか遅れるの早っ。
おそらく彼の中では既にカツカツの予定が組まれているのでしょう。
我々の順番が回ってきたのは、収容所レンタカー屋に到着してから20分後。
…さすがに待ちくたびれたぞ。
これまたレンタカーを借りる際によくある注意事項を聞き、手続きはあっさり終了。
すぐに借りられるのかと思いきや
「係りの者が呼ぶまで外で待っていて下さい」
って、また待機かよっ!。
今度は室内ではなく外で待たされるハメに。
この時期は卒業旅行が多いせいか、我々と同じようにピチピチギャル女子大生らしき集
団が結構いました。
いやぁ…結構かわいい娘がいるなぁ、と弊社では滅多にお目にかかれない人種に私のテン
ションはどんどん上がってきましたよ。
△しかしこんなにたくさんの人が順番待ちしていようとは…
ようやく我々の名前が呼ばれ、ようやく2日間お世話になるレンタカーに案内されました。
係りの人は我々にキーを渡して一言、
「それではいってらっしゃいませ」
なんだってーー!
車の傷の確認とかしないんですか?見た感じ既に傷があるっぽいんですけど…。
って、係りの人もういねーし!!
…こんなんでいいのだろうか。
沖縄県民ってみんなこんなアバウトなんだろうか。
・・・・・・・・・・・・・・。
レンタカーに乗り込み、早速エンジンスタート!!
車は軽快にエンジン音を響かせます。
いよいよ1泊2日の沖縄の旅に出発です。
アクセルを踏んで車を発進させようとした瞬間。
ザアアアァァァァアアアァァ・・・。
突然のどしゃぶり。
△これがスコールってやつですか
なんなんだこの雨はっ!さすが南国。これがスコールってやつですか。
この天候は我々の旅の行く末を暗示するような気がしてなりませんでした。
慣れない土地で、慣れない車で、そしてこの大雨。
沖縄の旅はこうしてどしゃ降りの中スタートしたのでした。
(つづく)