昨晩フロントのお姉ちゃんに、ここから試験会場まで歩いてどれぐらいかかるかと聞いたら「そうですねぇ・・・30分ぐらいでしょうか」 と恐ろしい答えが返ってきたので余裕を見て試験開始1時間前にホテルを出発。
そう言えば「30分ぐらいでしょうか」という言葉の後に「歩いて行かれるんですか?」と驚かれたような気がしたが、あえて聞かなかったことに。
1日目の採用試験が終わったのは16時。実に半日以上も試験をしていたことになる。疲労したことこの上ない。 その上、専門教養試験で失策を重ねてしまい試験オワタ\(^o^)/という感じ。2日目の試験を前にして妙にすがすがしい気分に・・・(゚∀゚)
一旦ホテルに帰ってから着替えを済ませ、一息ついたところで「さてこれからどうしようか・・・」と思い悩む。 本来ならば2日目の集団面接対策をするべきだろうが「もうだめぽ」という思いから面接対策なんてどうでも良くなってきた。 正直、このままホテルを引き払って岡崎に住んでいる従兄弟の家に遊びに行っても良いのでは?とさえ考え始めていた。
結局、せっかく三重まで来たのだし記念に何か旨いものでも食べようとDr.ミズノばりの思考にたどり着いた。そこで三重といえば松阪牛。 松阪牛の旨い店を検索するためにわざわざ使わないノートPCまで持ってきたのだよワトソン君。
「………無線LAN繋がらねぇ(#^ω^)」
ホテルの紹介に"無料でインターネットが使えます"と書かれていたような気がしないでもなかったが、まさか部屋じゃ使えないのか? 無線LANポイントを検索しても微弱な電波が検出されるだけで、30分ぐらい悪戦苦闘するも敗北。こうなった持つべきものは友人とグルメ大王Dr.ミズノに電話。 そしてさすがはDr.ミズノ。「松阪牛のおいしい店を教えれ」と言ったら、なんだかんだブー垂れながらも快く引き受けてくれた。
彼が調べてくれた店は次の3件。
最高級の松阪肉を堪能したいならここ~和田金
創業明治初期、世界に誇る松阪肉の味を守り続ける老舗。素材となる最高の牛肉は、日本有数の生産地・兵庫産の優秀な黒毛和種の雌牛ばかり選び、自営牧場で飼育したものを使用。特選ロースを使う『すき焼』、ヒレ肉に特製タレをつけていただく『あみ焼』(7350円)等好みに応じたメニューが充実している。
和田金/観光-じゃらんnet
創業40年余松阪の老舗が本物の味を伝える~松阪 まるよし 鎌田店本店
赤い大きな丸の看板がトレードマーク。創業以来地元でも人気の高いお店だ。極上の肉の旨みをおいしく、しかもリーズナブルに楽しんでいただきたいというご主人。すき焼き、網焼き、ステーキはもちろん、牛肉本来の味の違いを堪能したいなら牛肉のタタキもオススメ。精肉直売店ではお土産用のお肉も買える。
松阪 まるよし 鎌田店本店/観光-じゃらんnet
松阪肉の老舗「和田金」直営店として評判!~翠松閣
松阪インターより車で10分の場所にあるのがここ、翠松閣。松阪肉の老舗「和田金」の直営店でもあり、同じく直営牧場の松阪牛を使用している。もちろん肉の味は保証付きで、「和田金」よりも手軽に味わえるところがうれしいかぎりだ。メニューの中心は『すきやき風牛なべ』や『しゃぶしゃぶ』などである。
翠松閣/観光-じゃらんnet
高級料理店ばっかり……。
"最高級の松阪肉"も捨てがたかったが、"最高級"という言葉に怖じ気づいてしまい(←この辺りが小市民)Dr.ミズノの2番目チョイス「まるよし 鎌田店本店」に行くこと決めた。
松阪は津からさらに南へ電車で20分のところに位置する。ちなみに松阪は"マツザカ"ではなく"マツサカ"と発音する。茨城を"イバラギ"ではなく"イバラキ"と発音するのと同じ。 うっかりマツザカと言ってしまうと部外者だと蔑まれる(←うそ)ので要注意だ。その証拠に途中の乗換駅で見事にホームを間違えた際に駅員に「どちらまで行かれますか?」と聞かれ、 「マツザカ」と答えてしまったため、県外者とバレて次の電車の時刻、行き先、番線まで懇切丁寧に説明してもらうことになった(←近鉄の駅員の方、ありがとうございましたm(_ _)m)
ネットに繋がらないので店の詳しい場所まではわからなかったものの、Dr.ミズノに住所は教えて貰っていたので「適当に歩けばわかるだろ」と極度の方向音痴の人間にしては珍しく強気の態度。
歩くこと15分。ようやく着いた。
店内は高級チックな食堂といった感じ。もちろんお座敷も完備。いや、それ以上に平日の夜ということを加味しても店内がガラガラなのだが……少しだけ不安になった。
身近な席に座り、さっそくメニューに目を通す。メニューはピンからキリまであり…ところでどっちがピンでどっちがキリなんだろう。 いや、そんなことはむしろどうでもいい。問題はここで何を注文するかだ。店員は私が一人というところを見てどうせこいつは牛丼(←安いメニュー)でも食いに来たんだろう、などと考えているに違いない。 ここは一発サプライズを見せなければならぬ。店内で一番高いメニューを注文してやるか。いや、だが、しかし、これはいくらなんでも高すぎるぞ……。
すると2番目に高い"極上ステーキ"だな。"極上"という響きがなんとも甘美ではないか。
ごくじょう ―じやう 0 【極上】
(名・形動)[文]ナリ (1)程度がきわめて上等なこと。また、そのもの。
三省堂提供「大辞林 第二版」
このメニューを店員に貧乏人と悟られないように、普段使い慣れた言葉のように一気に言い切らねばならない。「君、この極上ステーキとやらをくれたまえ」こんな感じで。心の中で2、3回繰り返してシミュレーションする。
店員「お決まりですか」
私「えっ・・・と。ご、極上ステーキを一つ」
・・・少しどもってしまった。
店員は客が心の中でそんな葛藤をぐるぐるぐるしていることなどつゆ知らず、「極上ステーキですね、かしこまりました」と素知らぬ顔でどこかへ行ってしまった。
野球のオールスター戦を観戦しながら、極上ステーキが来るのを心静かに待つ。そしてついに・・・
極上ステーキ キタ━━━━━━(・∀・)━━━━━━!!!!
……っていうか、でかっ!!あまりの大きさに全部食べきることができるか心配になった。実はホテルに帰ってきてからすぐにアンパンを食べてしまい、それほど空腹ではなかったのだ。
まずは極上ステーキを一口……。
むほぅ!!これは味のIT革命や~(←パクリm(_ _)m)
と、言いたいところだが。肉が軟らかい=脂たっぷり、ということに一口食べてから初めて気が付いた。そして正直、脂はそれほど好きではなかったのだ。
「これはヤバイ……」
人間には"分相応"という言葉があることを改めて思い出した。あー、ちなみにこの極上ステーキのお値段ですが……
8,600円でございます。
肉の脂攻撃に早くも一口目からギブアップ寸前。ここでステーキを一口だけ食べて店を出たらネ申なのだが、ここで小市民パワー「全部食べねば……」という貧乏根性を発揮。8,600円。8,600円があああぁぁっ……!!
つけ合わせのスープを飲んだり、ニンニクペーストで味を付けたり(←翌日面接なのに)、味に変化をつけてはみるものの、6分の1を残したところでどうにも箸が進まなくなった。これ以上食べたら多分、終電エマージェンシーPart2(→「終電エマージェンシー」参照)間違いなし。
……モーモーさん。ごめんなさい。
心の中で松阪牛に詫びながら、約1,400円余りの肉を残してギブアップ。ああ、ここはスキヤキにしておくべきだったか。1,400円あったら何が買えただろう……(←貧乏根性丸出し)。私は屈辱的な敗北感にうちひしがれながら店を後にしたのだった。
そういえば店に行く途中に吉野家があったが、ここの吉野家の牛肉は松阪肉を使っているのだろうか?それにしても松阪に牛丼屋を出店するなんて勇気あるなぁと、ふと思った(しかも客が入っていた)。
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