親が使っていたおソニー様のノートPCが先月ぶっ壊れた。
確か当時型落ち品でCeleron(※1)の600MHzでWindows Meが載っていたから、相当昔のPCだったはず。
(※1)Celeron……セレロン。PCの頭脳とも言えるCPUの種類の一つ。機能を落として価格を安くしたというシロモノ。
それをメモリを最大の256MBに増設してWindows 2000に載せ替えて動かしていた。最初はWordとかメール受信ぐらいにしか使われなかったが、 次第にDVDやCDをああしたりこうしたりする手法を覚え、晩年はサーバ並に電源入りっぱなしでしかも一晩中フルパワーで動かしていたので、 耐久年数的にはよく頑張ってくれた方だと思う。
そんな状態のため「親のPCが使えない」=「余計な仕事がこっちに回ってくる」というパターンになってしまう。 すなわち可及的速やかに親のPCを新調する必要があった。自分としては余計な仕事を頼まれる以上に、 某K国の糞ドラマを同胞日本人への布教活動に荷担するのが思想的に許せなかったのだ。
ここで困ったのが、どこのメーカーのPCを購入するか。
結局どのメーカーのものを購入してもさほど大差ないので、どこでも良いと言えば良いのだが。 困ったことにその辺の知識はPentiumII(※2)あたりで停止していた。自分が欲しいと思わなければ知識を仕入れようとしないのは悪いところ。
(※2)PentiumII……ペンティアム2。CPUの種類の一つ。しかも自分が知っているのはファミコンのカセットみたいなタイプ。
結局、的確なアドバイスができないまま、日は過ぎていった。事前聞き取りによれば親はNECあたりのPCを狙っているらしい。 PC-9801好きとしてはNECは大歓迎。念のため購入当日は我が弟をアドバイザーとして同行することで話はまとまっていた。
そんなある日の今日。 前会社の野球部合宿から帰ってみれば事態は急変していた。
帰宅するなり、親が「PC今日届くからセットアップよろしく」などと言い出し始めた。
話を聞けば就職活動中の弟が家に帰ってきたときには、PCはすでに購入されていた様子。 どうやら親は一人で家電量販店で行き、PCを購入してきたらしい。知識ゼロの人間が何を基準にどんなPCを購入したのか気になるところではある。
そんなことを考えていると玄関のインターホンが鳴り、巨大なダンボールが運び込まれた。運び込まれた荷物を見て驚いた。
……よりによって不治痛(※3)とは。しかも今年の夏モデルときたものだ。値段は怖くて聞けなかった。
(※3)不治痛………通称F。タッチおじさん。
不治痛は私が毛嫌いしているメーカーだ。 特に痛い目にあったとかいうことはないのだが、PC-9801の時代からNECに対抗してきたメーカーと私の中では記憶されている。 PC-9801信者としてはライバルメーカーを嫌うことは当然のこととも言える(←本当か?)
もう一つあるとすれば前会社のお得意さまが不治痛で、そこが外注費10%カットを打ち出したあおりをもろに受けて、 (自分を含めて)社員の給料まで10%カットされたから。
その時点で早くも面白くなかったのだが、ことはそう単純に終わってはくれなかったのだ。
(後編へつづく)
Comments