中学生のときに友人に誘われて一度だけ地元のお祭りに行ったことがある。
そこで上級生にカツアゲに遭いそうになり、それ以来お祭りには悪印象しか持っていない。
教員になると「地域の子どもの健全育成」という名目で休日でも地元の祭りに駆り出されたりします。
特に自分のような下っ端となるとなおさら……。
なんでも"親と教師の会"の方々が生徒会と協力して店を出すのだという。毎年の恒例行事。
ある休日の夕方。
先輩と2人、地元自治会の祭り会場に出陣。お祭りで楽しそうに過ごしているカップルや親子連れを見ていると、
こうして人生って終わっていくのかと、なんとも複雑な気分にさせられる。
一緒に駆り出された行った先輩も大の祭り嫌い。
「祭りのどこが良いのか理解できない。この目的もなくダラダラした感が良いのかもしれないが、だったら野球観戦の方が良いよね」
と言って憚らない。
会場に行ってみて驚いた。
"ここは外国ですか?"などと思ってしまう。もちろん客はほぼ日本人なのだが。
この辺りが地域性を表しているというか、ウチの状態に反映されているような気がする。
「夏休みが終わると生徒は変わる」
とはウチの教員間では合い言葉のようになっているが、祭りに行って初めて分かった。
女子生徒が普段学校では想像できないような派手な格好をして来ている。親がそういう格好を容認しているということが、この地域を表している。
また我々の姿を見た生徒たちの反応が実に面白い。
特に女子生徒。自分が教えている学年の連中ですら目を丸くして、
「えーっ!なんでいるの!?」
と失礼なことを抜かした挙げ句、こちらが話しかけようと近づくと逃げる始末。たいそうな嫌われっぷりであるw
もっとも学校で散々言ってくる五月蝿いヤツが、なんでこんなところに来ているんだ。
こっちはプライベートで楽しくやりたいのに。こっちくるな。
そんな心境なのだろう。
手伝いの方はと言えば、訳も判らず製造組に回され祭りの間中ひたすら奴隷のように働きまくり。
"親と教師の会"の方に散々虐められ、気がついたら祭りは終了。
その後は後片付け・パトロール(生徒の追い出し)と駆り出され、解放されたのが夜10時30分。
それなりに楽しめた部分もあったが。
来年はもう行かない。
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