裁判員名簿登載通知キター--------!!
……とブログに掲載すると良くないらしいが、落選の話題なら問題ないと思われます。
今日になっても最高裁から郵便物が届かないということは、どうやら今年の裁判員候補からは落選してしまったようだ。
返す返すも残念で仕方がない。ネタじゃなく本気で。
名簿登載通知の割合は350人に1人と結構な高確率な割には外れた。これでは宝くじなんて当たるはずがない。
一市民の意見を裁判に反映できる、またとないチャンスであるこの制度。私は積極的に参加したいと考えている人間の一人ではあるが、世間的には随分評判が悪いようだ。
なぜ参加したくないと考えているのかよく判らない。
忙しいから参加できない → 雇われているリーマンがそんなに超重要な仕事ばかりしているのか。くだらないテレビ見る時間でも削っとけ。
正しい判断が下せるか不安 → 裁判員が参加できるのは地裁まで。正しくなかったら原告・被告が控訴してくれるから安心しろ。
希望者だけが参加すれば良い → プロ市民や某○○学会といった思想が偏っている連中ばかりで構成されてしまいますw
もちろん経営者や自営業など「仕事やっている人間は自分しかいない」方たちの事情は考慮されるべきだと思う。 しかし数多く報道されている辞退の理由は、単純なネガティブな言い訳にしか聞こえない。
そして何よりもマスコミのネガティブキャンペーンが輪をかけて酷い。今日だけでも、
裁判員候補 どうしよう、通知きちゃった
フリーター、単身赴任の会社員、交通の便が悪い遠隔地の住民……。「あなたが来年の裁判員候補者に選ばれました」という通知が29日、続々と届いた。「どうしよう」「行かなきゃいけないの?」。人を裁くかも知れない現実に直面し、戸惑う声があちこちで聞かれた。
「うわー、こんなの来ちゃったよ」。思わず叫び、封筒のあて先を見直した。横浜市のフリーターの男性(25)は29日の昼過ぎ、郵便受けに、はみ出さんばかりに入っている大きな封筒を見つけた。
(後略)
裁判員候補者に通知続々 「まさか」「面白そう」
来年5月の裁判員制度開始に向け、最高裁が11月28日に発送した裁判員候補者名簿への記載通知が届き始め、受け取った人から驚きや戸惑いの声が上がっている。「仕事の片手間にやるようなことではない」「書類を読むのが面倒」「面白そう…」。突然訪れた「人を裁く」可能性。重圧からか消極的な意見も多かった。
「ええーっ、まさか自分に来るなんて…」。都内に住むウエブデザイナーの女性(26)は通知を受け取り、思わず声をあげた。
(後略)
読売が唯一、前向きに捉えている記事を書いていた。
「裁判員」来た、候補者通知に戸惑いや意欲
司法の歴史に新たなページを開く裁判員制度が半年後に施行されるのを前に、候補者になったことを知らせる通知が29日、全国各地の国民のもとに届き始めた。
戸惑いや重圧を感じた人、参加に意欲を示す人……。思いもよらない通知の到来に、候補者たちは様々な表情を見せた。
(後略)
毎日新聞はweb版では事実を述べただけの記事(※1)しか見あたらなかった。
(※1)事実を述べただけの記事……報道的にはこれが一番正しいと思う。
そもそも裁判員制度が発足した理由の一つは、マスコミの皆様が国民の代表者のような顔して判決に異を唱えたことにあるのではないだろうか。
「量刑が軽すぎるのではないか」
「裁判官は世間を知らない」
「なぜ死刑判決。死刑反対」
国民のリテラシーが高くなったのか、あるいは単純にマスコミの論調に流されたのかは分からないけれども、国民もそれに同調した(※2)結果
「そんなに言うのなら皆さんの意見を反映させましょう」
という流れになったことは想像に難くない。
(※2)それに同調した……もっとも、この情報も報道というフィルタを通してだけど。
それがいざ発足してみればどうだ。この有様。
投票には行かないくせに政治には不満タラタラ。とりあえず反対はするが対案や建設的な意見を出さない。
そんな評論家のような「言うだけ言って後は知らん顔」な浅ましい事なかれ主義根性が見え隠れする。
義務を果たす人間だけが文句を言う資格があるのだと思う。
裁判員制度は国民が司法に文句をつけることができる数少ない制度ではないだろうか。
それにしても。
朝日新聞の記事に掲載されている写真の男性。裁判員名簿登載通知が来たことは秘密なのでは?
マスコミ関係者でなければ、マスコミがどうやって知り得たのか。早速情報はだだ漏れ状態w
マスコミの情報収集力の恐ろしさを垣間見ると同時に、いざ裁判が始まれば
「これから裁判に向かう裁判員の男性(※3)は"緊張しています"と話し、足早に裁判所に向かっていった。」
といった記事が載りそうで怖い。
(※3)裁判員の男性……判決前にマスコミが裁判員に接触することは禁じられている(裁判員制度Q&A)
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