初詣は不本意のうちに終了。思えば12時に落ち合ってから何も食していなかったため、昼食を取ることになりました。
昭和のツンデレ
気がつけば午後もすっかり過ぎ、時刻は早くも14時前。
前々からDr.ミズノ氏から「昼は大黒屋の天ぷらでどおっすか?」と提案されていたので、よくわからないまま同意。
残念ながら自分はグルメにはまったく疎い(※1)のですが、Dr.ミズノ氏が推薦する店なら美味しいに違いない。
(※1)まったく疎い……だからこうして記録に残しています。
大黒屋は浅草寺からほど近い場所にあるのですが、店まで行って驚いた。
(なにこの長蛇の列……)
お昼時はとっくに過ぎたというのに、人の列は店の入口から始まり店の角を回って延々と。
1月3日という日も考慮して、ある程度並ぶだろうと予想していたものの、まさかこれほどとはねぇ。
しかしこれも裏を返せば並んでまで天ぷらを食べる価値があることの現れ。期待は高まります。
ラーメン屋と違って客の回転が良いとは思えないので、かなりの時間並びました。
あまりの寒さに一人では根を上げていたかもしれませんが、4人いれば会話も弾み、さほど並ぶのも苦ではありませんでした。基本下ネタ(※2)でしたが。
(※2)基本下ネタ……S.シンジが屋台で買ってきてくれたチョコバナナを見て、「夜は俺の……(以下自粛)」などシモな上にオヤジ。
列に並んでいる間、店の勝手口から大黒屋の料理人が憔悴しきった表情で外に出てきたのを見つけた。おそらく並んでいる客の多さを見て「まだ天ぷら揚げるのかよ……」など絶望に打ちひしがれていたに違いありません。
ようやく我々の順番になり、店の中へ。
2階に通されたものの古い佇まいの老舗は、テーブルに大の男4人も座るともう余裕ナシ。
余裕なさすぎて自分とY地氏は正座しなければならないほど。
お品書きは天ぷら屋なので基本天ぷらのみ。
大まかには天丼にするか、天ぷら定食にするか(バリエーションを含めれば選択肢は多い)。
メニューを眺めしばし熟慮。決まったので忙しそうに働く年輩の店員(女中?)に声をかける。
女中「……ご注文は?」
あまりの愛想の悪さに驚いた。
我々が注文をしている間も、愛想ない短い返事だけで伝票に書き留めてゆく。注文後も「……はい」と一言発したっきり、そのままどこかへ行ってしまった。
Y地氏「あれが今、流行のツンデレってやつだよ。歳とっているから昭和のツンデレだ。」
自分「ツンデレったって、デレの部分はどこだよ。これじゃぁ、ただ接客態度が悪いだけじゃねぇか」
Dr.ミズノ「きっと毎日客が押し寄せて疲れているんだよ」
料理が来るまでの間、S.シンジと彼女の仲についてからかったり、Y地氏が行ったメイド喫茶で「ツンデレ会員カード」を使ったら酷い目に合ったなど、話しも弾む。
やがて待つこと十数分。食事登場。
何も食べていなかったので飢えていたせいもあったが、「てんぷら専門店」という看板を差し引いても、十分美味しゅうございました。サクサクとした衣の中は……(以下略(※3))
(※3)以下略……料理のコメントは下手なので。
旨い、旨いと食べていたけれども、最後の方はさっぱりとしたデザートがたまらなく恋しくなってきた。
そこで忙しく働いている昭和のツンデレ店員を呼び止め"特製アイスクリーム"なるものを注文することに。
すると店員、
「うちはアイスクリーム専門店ではないので、アイスクリームだったら他で食べた方が美味しいですよ」
ご丁寧にも忠告してくれた。
しかし、せっかく来たのだしS.シンジの奢りだし「それでも構わない」と告げて、特製アイスクリームを人数分注文した。
店員が去った後、
Y地氏「わざわざ親切にも忠告してくれたよ。やっぱりあの店員は昭和のツンデレだったんだ」
まぁ……確かに。
恋愛下における心理的傾向と対策
それは大黒屋で天ぷらを食べている最中に、
「彼女とどんなメールをやりとりしてるの?」
誰からともなく言い出した。
それからはS.シンジに携帯見せろ、見せない、の押し問答。
さすがに彼から携帯を奪って見るのは可哀想なので、彼から公開できるメールを何通か見せて貰った。
「……つき合って3ヶ月だよね。なぜいまだに敬語?」
それからというもの、もっと親密な文章でメールを書け、今すぐ彼女にメールを書け、なんなら俺達が添削してやる。
まるで近所のお節介ババァのように口を出す。
早い話が我々全員が東スポとかゲンダイのようなゴシップネタに飢えているということなのですが。
交渉の末、翌日の初詣デートの場所に関するメールを我々が赤ペン先生よろしく添削して出すことに。約束ではS.シンジが本文を書く→我々が添削→S.シンジが最終チェック&送信という流れ。
S.シンジ作の原文を見て、
Y地氏「……当たり障りのない面白くない内容だな。ここの言葉はもっとフレンドリーに……」
Dr.ミズノ「……いや、ここはこういうネタを入れよう…………送信。あ、送っちゃった」
S.シンジ「工工エエェェェェェェェ(゚Д゚)ェェェェェエエエ工工」
慌てて自分の携帯を奪い返して、すでに送信されたメールを見た彼は愕然。
「彼女には明日の初詣が今年初めてだって言ってあるのに、なんだよこの件名。"おみくじは吉でした"って!」
「あ、マズかった(笑)?でもなんで嘘吐くんだよ、明日が初めてだって」
……あ、悪魔だ。
ファッションコーディネーターズ
S.シンジが某パーティーで知り合った女性と翌日デートだというのに、彼のあまりの服装のみすぼらしさに全員がNGを出した。
……まるで数年前の自分を見ているようです(今でもセンスはあるかと言われれば微妙だけど)
で、昼食後の予定は急遽Dr.ミズノpresents初売りの旅に決定。
嫌がるS.シンジを強引に説得して新宿のあちこちの店に連れ回したものの、やはりというべきか主役のS.シンジが全く乗り気ではなかった。試着すら嫌がる始末。
そりゃそうか。我々は外野からアレが良いコレにしろなどと、やいのやいの騒ぐだけでサイフが痛むのは彼なのだから。自分もほんの2年ぐらい前は彼と全く同じだったので、彼の気持ちはよくわかる。
自分にとって価値が判らないものに出資するのは、嫌な気分がするものだ。
だが我々がS.シンジのことを真剣に考えて服を選んでることに彼も次第に本気を出してきたようだ。
これも自分と全く同じだ。数年前に後輩のS田先生に拉致されたときも、自分はとりあえず店に放り込まれて放置されるものだとばかり思って恐れていた。しかし彼が自分のことを真剣に考えて服を選んでくれた心意気を感じて、それから服を見て回るのが少し楽しくなった。
あちらこちら連れ回し……色々選び……。
最初は「ジャケットだけでいいよ」と乗り気でなかったものを、結局上から下まで全てお買い上げ。
これで明日のデートは成功間違いなし!
そして記念に我々がお金を出し合って彼にベルトをプレゼント。
自分はバックルにコンドルがあしらわれたベルトが良いと強硬に主張したのだが全員に却下(※4)され、値段はそこそこする無難だが見栄えの良いベルトを選定。
(※4)全員に却下……当たり前。すみません、ここはネタに走りました。
これで明日のデート後は俺のコンドルが……(以下略
夜はお好み焼き屋(特に理由はない)で食事。
S.シンジの彼女について彼から根ほり葉ほり聞きまくり、洗いざらいしゃべらせた後に全員で説教。
とりとめもなく1日の出来事を書いてしまったが、特に総ツッコミを入れることになった彼の言葉を紹介して、初詣の締めくくりとしよう。
「彼女のこと本気で思うのならゴムつけない」
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