URの翌日は民間物件の内覧日。
これだけスケジュールを詰めて動いているのは就職活動以来。
しかし昨日UR物件を見て仮予約をしたことで、少なくとも1件は押さえてあるわけで。何となく心の余裕が生まれてきていました。
電話口で懇切丁寧に物件を探してくれた担当者(女性)に初めてご対面。電話口で勝手に想像していたイメージとは違っていたものの、声は紛れもなく電話で話したその人。少しホッとした。
内覧の旅
紹介してもらった物件の説明を簡単に受け、車で目的地まで向かう。
やはりどうしても昨日見たUR団地と見比べてしまいます。
ドア開けた瞬間「うわっ狭っ!」と思ったり、設備がちょっと古かったりしたらURの方にしようと考えていました。URの方が家賃安いし。
そしてドアを開けてもらい、中を覗き込んだ瞬間……
(なんて新しいんだ!)
感動した。ハウスクリーニング済みとは言え、前に人が住んでいたとは思えなかった。
脳内でUR団地とこの民間物件の2つがフワフワと雲の上に乗っているイメージを描いていたのですが、設備についてはUR団地が乗っている雲がポンッと音を立てて霧散した。しかし間取りの方と言えば、民間物件でも非常に狭いとは感じなかったものの、URには太刀打ちできない。
小1時間ほど説明を受けて、持ってきたメジャーで寸法やコンセントの位置を測りまくって、図面に記入していった。
気に入った。実に気に入った。
最寄り駅と職場からの距離以外は。
職場まで自転車で通おうと考えている以上、この距離は正直少し遠いものでした。UR団地も五十歩百歩なのだけど。
不動産屋に戻り そのまま解散かと思いきや、なし崩し的にもう少し近い物件を探して貰うことになった。
しかしやはりこの時期。条件に合う物件はなかなかヒットしない。
そんな数少ない物件の中で、少し妥協して辛うじて該当する物件が2件ほどあった。
候補物件その1
駅近3分。マンションの裏は大型ショッピングセンター。生活には困りません!1R。
……ただし窓は北東向き。日当たりは皆無。
外観は新しい。さすが築10年以内。
しかし内部はどうしたことだ。廊下はまるで明治時代の網走刑務所のようだ。昼間なのに薄暗い(節電しているとのこと)。はっきり言って廊下をコツーン、コツーンと歩くだけで気が滅入る。
部屋は20平米以上あるので、さほど狭くない……はずが何なのだろう。この閉鎖感。
数値上は先の物件とそんなに違いはないはずなのに、やはり1Rだからか。
「1Rってどうですか……?」
担当の女性は面白い表情をする。自分が気に入らない物件を紹介するときは露骨に嫌な顔をするのだ。先の発言も「1Rってどうですか……(正直、私はあんまり)」的なニュアンスが言葉の端々から伺える。
この物件は駅に近いだけが唯一の特長と言える。
こう言ってしまっては住人の方々には失礼だと思うが、ここに住んでよく病気にならないよな。
速攻で諦めた。
後は1Rの部屋を見させてもらって、自分の生活(どこに何を置くか、など)をイメージできなかったという要因もありました。
- 交通
- 最寄り駅 徒歩3分
- 間取
- 1R
- 専有面積
- 24平米
- 階数
- 8階建、4階
- 築年月
- 平成4年3月
- 賃料(共益費)
- 57,000円(6,000円)
- 主な設備
- エレベータ/CATV/エアコン/室内選択置場/バス・トイレ別/駐輪場
候補物件その2
職場まで徒歩10分!駅近(徒歩10分程度)物件。南西向きで日当たり良好。1R。
……ただし主要街道沿い。窓は開けられない。
ishii社長のアドバイスに「電車の音は慣れる。しかし車の音は慣れない」というのがあった。
慣れとは恐ろしいもので。今から20年程前に今の実家を建て引っ越してきたときは、夜な夜な聞こえてくる暴走族珍走団の騒音に悩まされたものでした。
「警察は何をしている!こいつら全員連行して有無を言わさず死刑にしろ!汚物は消毒だーー!」
本気でそう思っていた。
ところがこれが5年も経てば、すっかり慣れて。
(ああ、また馬鹿と阿呆が走っとるわ)
ぐらいにしか思わなくなった。それでも大河ドラマの放映時間に走られて音声が聞き取りづらい時はブチ殺したくなります。
そんな訳で騒音には人一倍敏感な私。
部屋の中に入った瞬間……ごめん、これ無理だわ。
瞬時に悟った。
窓を閉め切っても否応なしに入ってくる車の騒音に、あっさり白旗をあげた。
住民の方には申し訳ないのだが、ここに住んでよく病気にならないよな。
- 交通
- 最寄り駅 徒歩13分
- 間取
- 1R
- 専有面積
- 24平米
- 階数
- 4階建、3階
- 築年月
- 平成7年5月
- 賃料(共益費)
- 60,000円(家賃込み)
- 主な設備
- バルコニー/エアコン/バス・トイレ別/駐輪場/カウンタキッチン
候補は絞られた
他に条件にあう物件がなければこれ以上探しようがありません。
やはり民間物件では、最初に紹介してもらった物件が最適解だと考えました。
あとはUR団地とどちらを取るか。それはどちらも甲乙付け難いものでした。
そしてここから苦悩の数日が始まるのでした。
(つづく)
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