まるで普通に帰宅するように退職したので、送別会もなくそのままフェードアウトするのかな。だとしたら間違いなく伝説だなどと考えていたのですが、 会社のメンバーが送別会を開いてくれました。
退職して数日たったある日、先輩のM澤さんから電話がかかってきた。
(うわ……きっと引き継ぎについての質問か………)
と嫌な考えが電光石火のように脳裏を駆けめぐりそのままシカトしようかと思ったのですが、 電話に出てみれば送別会を開いてくれるらしいので都合はいつがよいかという内容だった。
その後、後輩のY田君から「贈呈品は何がいいですか~?」とメールが来た。 今の会社のオフィスにいる人に話したら贈呈品をくれることに驚かれましたが、弊社では慣例として社員から1口500円からのカンパを募り退職者には贈呈品を出すことが慣例となっている。
かく言う自分もこれまで贈呈品のカンパにいったいいくら投資したことか(笑)
以前退職したY嬢は贈呈品の希望を聞かれて散々迷っていた(※1)ようですが、自分の場合は3年程前から贈呈品はコレをもらう!!と決めていたものがあったので光の速さで希望の品を返信しておいた。 もしかしたらY田君には送別会を開くことを見越してあらかじめ品物を選定しておいたな、などと思われたかもしれませんが。
(※1)散々迷っていた………値段の制約(カンパの合計金額が1万円後半~3万円未満)があるので適当な品物をチョイスするのは難しい。
そして迎えた当日。退職してから約1週間。前の会社に向かう心境はほんの少し長期休暇を取った後に出社するような気分でした。 しかしこれまで何人も会社のメンバーを送っては来たものの、ついに自分が主賓になる日が来るとは………。
送別会に望むにあたって一つ楽しみというか期待していたことがあった。 はたして私の送別会に何人出席してくれるのか?これは自分の6年半に渡る会社生活の集大成というか一つの答えというような気がする。 前の会社はかなりドライなところがあって同じ部署のメンバーの送別会であっても「いや、私は(用事はないけど)行きません」などと平気で言う人がいるのです。 ………社員40人程度のアットホームなはずの会社なのにね。
で、集まってくれたのは総勢17名。これを多いと見るか少ないと見るか………送別会を開くにあたって社内で色々あったらしい(←風の噂)ので、 送別会の打診があってから4日後に決まったにしては、結構集まった方ではないかと。
ただ部課長で参加してくれたのは違う部署でテニスでお世話になったH多課長のみ。所属部署の部課長は欠席ですか………このことが少しだけ寂しかった。
所属部署のメンバーで来なかった来られなかったのは部課長と真正面の先輩とエフ氏の4人か。よし、しっかりとメモったぞ。
送別会と言ってもただの飲み会か忘年会の延長みたいなもの。むしろ後輩が東京・池袋の超有名メトロ某ホテルに行ったら食中毒になって3日間寝込んでいたという話で大いに盛り上がった。 参加してくれたメンバーがいるテーブルに全て回り、参加してくれた全員と会話するように努めた。そのせいでほとんど料理を食べられなかった………orz
記念品の贈呈。
希望の品を打診されたとき全額有馬記念ディープインパクト単勝馬券(※2)とか、全額年末ジャンボ宝くじにしたら面白いだろうと考えたのだが、
(※2)ディープインパクト単勝馬券……ディープインパクトはただ単に知名度の高さから。自分が賭けるとしたら絶対にこの馬は外して買う。 もちろんこの時期に有馬記念の馬券は買えません。
せっかく少ない給料からカンパしてくれるのだからさすがにそれをやったら会社のメンバーには二度と顔を合わせられないと思い、順当に値段が適当で話が盛り上がる贈呈品を伝えた。
そして希望した品物がこれ「PFU HappyHackingKeyboard Professional2」。早い話がパソコンで使うキーボード。
あー、ちなみにこのキーボード。値段が2万5千円ほどします。
値段が適当で、この業界に関係するもので話が盛り上がる(※3)品。かつ自分が欲しかったもの。まさにうってつけのチョイス。
(※3)話が盛り上がる……この業界らしく社員にはキーボードマニアが多い。
………いつしか時間はあっと言う間に過ぎ。最後にお別れの挨拶。T中先輩が「心温まる話をぜひ!」なんて言うから変にプレッシャーを感じてしまった。
入社以来、一番お世話になったM澤先輩。毎日昼食に付き合ってくれてバカ話や仕事の話、悩みなどに付き合ってもらったM山先輩、S田君、H内君に対してエピソードと感謝の言葉を伝えました。 そして今日まで6年半なんとかやってこられたのもここにいるメンバー初め、みんなに支えられたからだと延べ素直に感謝の辞を伝えました。
さくっと話して終わりにするつもりが話している途中で、またも感極まってしまい言葉が続かなくなった。いったいいつから自分はこんなに涙もろくなってしまったのだろうか。 なんだかんだ言ってやっぱりみんなのことが好きだったのだ。給料や仕事内容は悪かったけど人間関係はよかった。ishiiは前の会社をいつまでも辞めない人間はみんなマゾだと言っていたが、結局自分もマゾの一員だったのだ。
いやいや。きっと新しい仕事を始めたばかりで情緒不安定になっていたのだろう。そう考えることにした。
自分が泣きながら挨拶したことで心温まる話になったとは思うのだが、それでもT中さんは「心温まる話は~?」と囃し立ててくるので、とっておきの話をすることにした。
最終日にしゃちょーに挨拶に行ったら三顧の礼をさせられた挙げ句、帰られた話(→「【退職への道13】ありがとう、そして新たな道へ」参照)をした。 するともう会場大爆笑。T中先輩には「いい話だ、もう全米が泣いた」とまで言わしめた。きっとみんなの心に残る送別会になったろう。
一次会の後は5人メンバーで二次会。M澤先輩とH多課長には二次会にまで付き合ってもらって本当にありがとうございました。 二次会ではうって変わってしんみりと腹を割って話すことができました。
なんだかんだありましたが6年半ありがとうございました。これでようやく退職することができました。 会社のメンバー以外にも退職するにあたって相談に乗ってくれた方々、応援してくれた方々、本当にありがとうございました。 僭越ながらこの場を借りてお礼申し上げます。
(おまけ)
池袋メトロ某ホテルの食中毒疑惑……ニュースになってました。
<ノロウイルス>347人が集団感染 東京・豊島区のホテル
JR東日本系列のホテルメトロポリタン(東京都豊島区西池袋)を利用した客らが下痢やおう吐を訴え、池袋保健所が調べたところノロウイルスによる感染性胃腸炎であることが分かった。11日までに利用客やホテル従業員の計347人が症状を訴えた。厚生労働省によると、ノロウイルスの集団感染としては今年最大の発症者数という。
同保健所によると、ホテルから5日に報告を受け、食中毒とノロウイルス感染の両面で調査。この結果、2、3両日に同ホテルで開かれた披露宴や宴会の出席者に症状が集中していたことが判明。しかしホテルの料理を食べていない利用客らからも発症者が多数出ていることから、ノロウイルスによる集団感染の可能性が高いと判断した。
12月12日21時4分配信 毎日新聞
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