今の職場ではオフィスの誰かが「○○が食べたい」などと突発的に言い出すと、急遽食事会が開催されたりすることがある。
今日は一緒に仕事をさせてもらっているコンサルティング会社の社長さま(女性)が「フカヒレそば食べに行かない?美味しいフカヒレを食べさせてくれる店があるの」 何かの拍子にそんなことを言い出したがために、夕食にフカヒレそばを食べに行くことになった。
そんなフカヒレ食べに行けるほど会社は儲かっていないはずなのだが、こんな時にこそささやかな食事会でも開いて明日への活力を養おう、そんな心遣いかもしれない。
職場がある恵比寿駅周辺には結構美味しい料理店が軒を並べている(←さすがに値段も張る)。その社長さまオススメの料理店「筑紫樓」もそんな店の一つ。
考えてみれば「フカヒレ」というものをこれまでの人生の中で食べたことがなかった。
前の会社の職場近くにかつて存在した「(仮)オープン フカヒレラーメン」という怪しげな看板を掲げるラーメン屋でただの中華そばフカヒレラーメンを食べてしまったという黒歴史があるのだが、
あれはシャイな女をナンパしてホテルに連れ込んで(*゚∀゚)=3ムッハー!!しながら服をひん剥いたら実は男だった……というぐらいガッカリした経験だった。
今回は果たしてどうなのだろうか。期待と不安が交差する中でその店に向かった。
ラブホテル街の一角に突如その店は出現した。その重厚な佇まい。明らかに高級料理店である。 玄関を入ってすぐ真っ正面の所に店のシンボルである超巨大フカヒレが展示してあった。その異様な大きさに驚かされた。
席に着いて店員からメニューを渡されたが、メニューを見てまた驚いた。さすが高級料理店。一品料理の値段が全て4桁以上する。 3桁なのは飲み物と杏仁豆腐ぐらいではないだろうか。
今回のお目当てである「ふかひれ入り煮込みつゆそば」も例外ではなく、そばのくせに1,600円もしやがる。ちなみにフカヒレの形がわかる「ふかひれ姿入り煮込みつゆそば」は3,000円もする。 フカヒレの形があるのかないのかという差だけで値段が倍違う。
店員が注文を取りに来たときに「姿入りもありますが」と聞かれたが、光の速さで「形がない方で」と返答してやった。 形なんて所詮まぼろしです、エライ人にはそれがわからんのです。
フカヒレがくるまでの間、みんなでたわいもない話をする。自分はこの時間がたまらなく好きだ。
そして………フカヒレ様登場。
見るからに濃厚でトロトロしたスープを口に運んだ瞬間「うまいっ!」。思わず声を上げてしまった。味オンチの私でもさすがに美味いのは判った。
トロトロした部分がおそらくフカヒレなのだろうと想像しながら、麺とスープを口に運ぶ。濃厚なスープが口の中でさっと広がる感じ。 ところで私はボキャブラリーが貧しいため、料理の美味さを上手に表現できません。この辺りで勘弁して下さい。
ただ一つ言えることは、数年前に食べたフカヒレラーメンはやはり黒歴史だったということだ。
麺だけでなくスープも全て飲み干した私はもう大満足だった。今でも濃厚なフカヒレスープの美味しさを思い出せる。
……次に来るときはぜひ"姿入り"の方で。
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