先週末にアニメ映画を立て続けに2本観てきた。一つはこの夏の話題作「ゲド戦記」。もう一つはネットで高評価を博している「時をかける少女」
今回は時をかける少女の感想。ちなみにネタバレはありません。
ゲド戦記の口直しに、翌日シネプレックス平塚で「時をかける少女」を鑑賞。しかしこの映画。 全国で数えるほどのスクリーンでしか公開していない上にシネプレックス平塚では朝9:10からの上映と夕方18:50からの上映の2回だけと有様。
朝はとても早起きできそうにないので18:50からの上映を見に行ったのだが、さすがゲド戦記とは客層が違う。 席も少なくこぢんまりした会場だったが、神奈川県中の"時かけ"ファン?あるいは細田ファンが集まっているようで席はほぼ満員状態。 秋葉原でたまに見かけそうな相当コアな人もいるようで、私の隣りに座っていた大きいお兄さんからは酸っぱいニオヒが漂ってきた。
とりあえず映画を見に来る前に風呂に入れ。
そんなことよりも映画の感想。こちらは見終わった後で少し切なさを残す、非常に爽やかな気分にさせてくれた。
まず主役の女の子のキャラが良い。アニメファンのウケを狙ったようあざといキャラクタではなく、まさに今の高校生の等身大のようだ(←実際に今の高校生と話す機会がないので等身大かどうかは不明) 楽しいときは大口を開けてガハガハ笑う。悲しいときは顔をクシャクシャにしてのび太君ばりにワンワン泣く。そしてとにかく走る、走る。一気に駆け抜ける爽快感。 いつしか主人公たちに感情移入して、主人公と一緒に泣いたり笑ったりしている自分がいた。
声優は総じて下手でその辺りは序盤かなり引っかかったが、話が進むにつれて作品自体にグイグイ引き込まれていくため後半ほとんど気にならなくなった。
話の構成や脚本もまた上手い。最初の細かい伏線を作品の終盤にうまく収束させている。自分には1回見ただけなので、全ての伏線や設定を完全に把握することはできなかったがDVDが発売になったら繰り返し見てみたいと思わせるような作品だ。
また挿入歌やエンディングで流れる歌も作品の主題に実にマッチしていて心地よい。スタッフロールを眺めながら、ほろ苦く、そして楽しかった高校時代を思い出していたのは恐らく自分だけではないだろう。
ネットでの高評価には大々的に宣伝して「興行収入100億円確実!」と息巻いている「ゲド戦記」への反発もあるとは思うが、文句なしに面白い。そしてこんな作品が埋もれてしまうのはあまりにもったい。しかも上映期間もあとわずかなのだ(シネプレックス平塚では8/4まで)。
同じ1,700円払うのだったら「ゲド戦記」よりこちらの「時をかける少女」を是非お薦めしたい。
……と、このように自分の感想もYahoo!ムービーと同じような傾向になってしまったのだが、「ゲド戦記」だってまんざら捨てたもんじゃない。帰宅してからウチの母親がBS hiで放映していた韓国のアニメを見ていたのだが(……ついに親の韓流もここまできたのかorz)、手抜きかと思うような薄っぺらいクオリティに驚いた。 人物も単色塗りだし、話自体も面白くともなんともない。その韓国アニメを見た瞬間、私の中でのゲド戦記の評価は上がった。 いや、そんなクソアニメとゲド戦記を比較するのはゲド戦記に失礼だな。
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