【退職への道1】部長面接

2006-09-12 (火)
- 前会社ネタ

昨日退職したい旨をO課長に告げたとき「2、3日後に話をしよう」と言われたのですが、一夜明けた今日の午後、早速M部長に会議室へと呼び出されました。

今回の話し合いにはO課長は参加せずM部長とサシでした。

会議室には既に部長が待ち構えていました。席に着くや否や、

M部長「で、何だって?」

私「……申し訳ありません」

M部長「まだO課長からメールで簡単にしか知らせてもらっていないから」

簡単にしか知らせてもらっていないはずはありません。ですがここはやはり自分の口から話すのが筋だと思い、昨日O課長に話した内容と同じ事を部長にも話しました。

話を聞いた部長は、実は色々と新しい案件がある。某社からiモードサイト作成の案件とか……以下云々。この仕事はお前が行こうとしている会社の仕事内容と同じだと思うけど。 正直、今辞められるのはきつい、と。

部長はishiiが起業したことを知らなかったようで。てっきり私がishiiが勤めている会社に転職するものだと思っていたようです。 彼が起業したことを伝え、彼の会社に転職することを伝えるとかなり驚いた様子でした。

しばらく考え込み「う~ん、ヤツは大丈夫なのか……」と心配(?)している様子。 部長は私から聞いた売り上げ目標と雇っている派遣社員(←私の勘違い)の人数から、彼の会社が如何に経営的に危うい会社であるかを説明しました。 以前、彼から事業計画の概要を聞いたときは黒字計算だったので、いったいどこがどう違っているのか判らず。 数字のマジックか?ただその時の具体的な数字を覚えていなかったので反論できませんでした。 「彼から聞いたときはそんな危うい経営ではなかったのですが……」と答えるのが精一杯。

さらに彼の会社の資本金が500万円であることを聞き「500万しかなかったら4人月分赤字を出したら終わりだよね」と。それを言ったら弊社は社員40人いて資本金は1,200万円(※1)しかありませんよね。 という言葉が喉元まで込み上げてきましたが、グッと飲み込みました。目指せ円満退社。

(※1)1,200万円……帝国データバンクの弊社情報より。公称5,000万円となっているけどどっちが正しいんですか?>しゃちょー

さらに部長は追い打ちをかけるようにキャリアプランは考えているのか?と質問を投げかけてきました。私のキャリアプランはもちろん教職員になって日本の役に立つこと。 そのために起業したばかりの会社で全体を見渡せる経験ができることは生徒の教育に必ず役に立つ。だから転職する。

……と言いたかったのですが、それは秘中の秘。Web系の仕事に携わる方向に行きたい。 Web系のシステム開発だけでなく外注の人を管理する仕事もできればやってみたい、とだけ答えておきました。

すると部長は、それで彼の会社に移るのだったらそれは方向性が違うのではないか、と。私にはなぜ方向性が違うのかよく判りませんでしたが経験豊富な部長にはその方向性の違いが判るのでしょう。 「小さい会社だから自分が営業に行かなければならない。彼は俺が営業するから行かなくて良いと言ったかも知れないが。 だから営業をやりたいというのなら移る理由はわかるけど」部長は"方向性の違い"をそんな風に説明してくれた。

さらに、今は彼がナンバー1で君がナンバー2で良いかも知れないが、そのうち経営が軌道に乗り会社が大きくなり始めたら(社内で)力を持ってくるのは仕事を取ってくる人間だ。 するとナンバー2だったのがいつの間にかナンバー3やナンバー4に転落したりする、それで君自身は大丈夫なのか。

……なるほど。確かにそういう発想はありませんでした。

いえ心配ありません。教職員になるまでの仕事ですから、と言いたかったのですがこれも秘中の秘。しかもこのまま永遠に教職員になれない可能性もあるわけです。 確かに身の振り方は考えた方が良いかも知れません。

「こちらは引き止める立場だから言うけど、本当に経営が大丈夫なのか考え直した方が良い。」

「君と彼しかいない会社だったら君も半ば共同経営者のような立場になるかもしれない。そうなったら最悪借金を背負うことになるかも知れない」

「彼が(経営的に)大丈夫って言っているのだからOKとするのではなく自分で判断しないと」

「もう彼には行くと返事した手前どうか、と思うかも知れないが、もう一度自分で判断した方が良い」

M部長の無限に繰り出される猛攻の嵐に自分はただ「もう一度(事業計画を)彼に聞いてみます……」と答えるのが精一杯でした。

と、いうか部長の話を聞きながら弊社に入社するには弊社の経営状態なんて全く知りませんでしたが。 しかも弊社のしゃちょーは「技術者は経営のことなど知る必要はない」とまで言い切りましたが、何か。

……そんな事を漠然と思っていると、部長は苦笑いしながら「まぁ……自分も転職するときは会社の経営状態なんて調べもしなかったけどな。ただ転職することで自分の居場所が欲しかったんだ」と言った。 O課長もM部長もそれぞれ悩みや苦しみがあったことを、退社を申し出て初めて知りました。

部長は"彼に返事をしたから行かざる得ない"と思っているようでしたが、自分はむしろせっかくO課長が前向きに応援してくれているのに部長の説得であっさり転職を取り消したらO課長の面目が丸潰れになるのではないかとそちらの方が心配でした。 いずれにせよ最終判断は先延ばしにせざるを得ませんでした。

会社を辞めたい理由の一つに「残業代の出ない給料体系に不満がある」ことは以前の評価面接で課長も部長も知っているはずなのに、新しい仕事を提示するだけで給料の話が一言も出なかったのは正直どうなのかと。 一応引き留めてはくれているものの、給料を上げてまで引き留める価値のない社員と判断されているようで微妙な心境です。

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既に読んでるかも知れませんがこの辺なんかご参考にどうぞ。
http://www.r-agent.co.jp/knowhow/manual/decision/taisha.html

1. posted by おおた

>おおたさん
なるほど。
強く説得されても撤回しない。…勇気づけられました。

2. posted by 担当@navi研

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「君と彼しかいない会社だったら君も半ば共同経営者のような立場になるかもしれない。

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