おことわり:
この記事は東京都教員採用2次試験の前日に書いていたものです。不合格だったら破棄しようと考えていたのですが、みなさんのお力添えもあってなんとか名簿登載されることができました。
来年以降チャレンジしてみようかとお考えで、この記事を偶然に見つけられた方がおりましたら参考にして頂ければ幸いです。
自分の生き様と言いますか、過去を振り返るのにこのブログは役に立っています。
過去の教員採用2次試験雑感を読み直すと、当時の光景、心境、緊張がまざまざと蘇ってきます。
今年は悔いがないように例年になく全力を尽くしました。
いまは試験が終わり、腑抜けのようになっておりますが、簡単に数週間のことを振り返ることにします。
1次試験合格発表の翌日(2次試験11日前)
万策尽きて、予備校の力に頼ることにした。
資格試験予備校の大手と言えば「東京アカデミー」。通称、東アカ。首都圏で電車を利用している人たちは車中のドア付近に広告があるのを見たことあるかもしれません。
実は退職した翌月に一度どんなものかと予備校の説明会に参加(※1)していたのですが、自分の希望と講座の内容がマッチせず行かなかったという経緯がありました。
(※1)説明会に参加……その時の話は別の機会に。
その説明会に行ったときに、合格者向けに2次試験対策講座があることを記憶に留めていたのです。
パンフレットを見ると申し込みに行く前に必ず電話しろとあったので、電話で空き状況を確認。早くも埋まっている曜日もある模様。
とりあえず一番早い曜日の講座を申し込む(講座は1日のみ)。
講習料は……25,000円。
足元みやがって……!!
だが将来への投資と思って諦める。
9日前
予備校の2次試験対策講座。
これまで面接対策はすべて自己流だった。その結果、3戦全敗(他県も入れれば4戦全敗)。ここまで負け戦が続くのには何か原因があるのだろう。そう考えた。
じいちゃんの遺言で予備校には頼るなと言われ……(以下略
自分の中で「独学で合格できるはずだ!」というポリシーがあったのですが、もはや、なりふり構っていられなくなった。
最初は面接の心得みたいなものからの講義かと思っていたのだけど、集団討論2回(実践)、個人面接1回(実践)、単元指導計画+模擬授業1回(実践)と……実践演習のオンパレード。
そこで指摘された内容は、
- 早口
- 答えに自信がないと目線が下を向く
……など。
自分だけでなく他の人の集団討論や個人面接の様子も見られたので、かなり参考になった。考えてみれば、これまで他人の面接なんて見たことがありませんでした。当り前だけど。
さらに、そこで参考資料として配布されたプリントを見て愕然とした。
そのプリントに去年と一昨年に東京都の2次試験で試験官から質問された内容がギッシリ書かれてていたのだ。
情報収集はなるほど、予備校のお家芸。
予備校生はこれを解いていたのか……これでは自分が合格できないわけだ。
5日前
予備校の2次対策講座に参加したときに、まったくの偶然だったが、塾内生の人と知り合いになれたのは幸運だった。その人からクラスのメンバーで面接の自主練習をするから参加しないか?とお誘いを頂いた。
元来人見知りの性格ゆえ、見知らぬ人と話すのは苦手意識があるのですが、せっかくの機会だと参加させてもらうことにした。
自主練習は夕方からだったので、昼過ぎに塾内生の人ともらったプリントの回答作り。しかしなにぶん、その人と会うのも2回目。回答作りと言いながら、お互いの昔話に終始してしまい遅々として進まず。
まさか再び東京アカデミーの校舎に足を踏み入れることになろうとは、想像もしなかった。
そこでクラスの人たちと集団討論や個人面接の練習。
試験官と受験者が入れ替わり、面接では突っ込まれ、集団討論では的確な指摘を受けた。
これまでの6年間は、すべて1人でやってきた。ただただ孤独だった。
やはり仲間は良い。
共通の目標に向かって切磋琢磨できるのは、励みになるし心強い。
例え少ない椅子を争う間柄であっても、仲間はライバルではなく、共に椅子を勝ち取ろうと助け合う存在であるべきだと思う。
4日前
面接の自主練習が盛り上がったのか、翌日もみんなで集まって近くのファミレスで面接対策をしようという話になった。自分は蚊帳の外のような気もしたが、厚かましくも参加させてもらうことにした。
手を挙げても誰も拒否しなかったし。
15時過ぎにファミレスに集合。
みんなで議論を戦わせながら面接対策。
終電の時間になったので途中で帰った(なんか中途半端な挨拶のままになってしまった。これだから辺境は嫌だ)。もし打ち上げなどで呼ばれることがあれば再会する機会もあるだろう。
みんなとの面接対策はこれで解散。
あとは自分一人の力で試験を乗り切らなければならない。
3日前
隣町の図書館で一人面接対策。
誰とも会話するわけでもない。一人で黙々と作業を進める。
脳裏をかすめるのは試験本番のこと。
面接官に突っ込まれ、しどろもどろになっている自分を想像し、たびたび吐き気を催す。
すでに緊張していた。
狂おしいほどの緊張で、どうにかなりそうだった。
前日
緊張は長くは続かないものだ。
3日前から緊張しているので、前日になるとだいぶ落ち着いてきた。
前日も図書館に籠もって面接対策。
5、6年前は面接問答集を作ることに嫌悪感を抱いている自分がいた(→戦いの終わり(試験直前)参照)
教育論とは、本を何冊も読み込んでいくうちに自然と自分の中で培われていくもの。
だから面接問答集を作る人間は、その場限りの薄っぺらい教育論しかないヤツだ。
……そう考えていた。
だけどそれは間違っていた。
それは理想論すぎた。
数限られた時間の中で最良の結果を作り出すためには、最小の努力で効率の良い最大の作業をしなければならなかったのだ。愚かだと思うかもしれないが、ようやく気がついた。
いよいよ明日だ。
やれるだけのことはやってみようと思う。
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